私たち仲人は、身上書を交換してのご縁をお世話させていただくことが多く、ご本人同士は勿論のことお家柄が似通った方とのご縁を求められます。

このような場合、仲人単独の紹介力には限りがあることから、仲人が複数になることがよくあります。

 

仲人の中には、ただお世話好きということで、もっぱら御用聞きに近い方がおられます。このような場合の仲人さんには、会員様ご本人やご両親様のご縁に対するトータルな想い、お相手に対する希望条件などをしっかり確かめることなくお預かりされることがあり、結果的にこちらで何度もその仲人さんに確認することがあります。

 

昨年来のコロナ禍において、ビジネス環境が急速にDX化する中で婚活にも変化があり、お見合時に仲人が同席しないケースやオンラインお見合を望まれることが増えてきたように思えます。

お見合いの席は対面がベストとする私個人としては余り気が進みませんが・・・。

 

でも、現実には婚活の世界も三密を避ける必要からも、より合理的・効率的な活動が求められ、オンラインお見合やSNSを活用したご交際が増えています。そこには当然お二人のコミュニケーション力が求められでしょう。

 

お見合の席に仲人が同席することを希望される方もおられますが、お見合いの席料を男性側にご負担いただくことが業界の慣例でもあり、最近仲人の同席を求めないケースが増えているように思います。

いきなり二人だけでお見合をスムーズに進めていただくには、お二人の協力やしっかりしたコミュニケーション力が求められることから、一般的には仲人が同席して、お二人の会話がスムーズに進行するようにエスコートすることが多いのではないでしょうか。

せっかく吟味してお見合していただいたのだから、できるだけ交際に繋がって欲しいものです。

 

会員様には、出会い系に近い婚活をご希望の方から、身上書を取り交わしての活動など、仲人をフルに介してのご縁をお求めの方など様々です。

私たち仲人は、お預かりする会員様には生活環境やライフスタイルの違いから、ご結婚に対する考え方が千差万別ですが、お一人おひとりのご希望に叶ったお世話をさせていただこうと誠心誠意努力しています。

 

先日、老舗の30代で〇代目というご子息と、旧家で30代のご令嬢のお見合場所をセッティングする中で、結果的にはホテルの個室をご用意していただくことになりましたが、当初はコロナ禍ということもあり、立ち紹介でお二人にお任せしようとの提案がありました。

仲人さんにとっては3人の仲人が同席すると費用負担が嵩むことから、会員様には腫れ物にさわるようにしてお預かりしている方でもあって、そのようなことをお願いし難くいとのことで気遣いされた様子。

でも、ご本人やご両親は格式あるフォーマルなお見合の席を希望されていたのです。にもかかわらず、提案する仲人さんが偏に気を使うことで、お相手に誤った人柄・家柄が伝わってしまい、格式を大切にされるご両家にとってのお見合が駄目になってしまうことを避けなければなりませんでした。

お見合費用のご負担を男性会員様にご納得いただく為に、仲人が事前にその趣旨を丁寧に説明してご本人様が納得のいく選び方が大切では。

仲人さんには単に費用負担を軽くすることがベストではなく、リーズナブルなご提案をすることが仲人の責任であることを認識していただきました。

 

私たち仲人は、お世話させていただくご縁がご本人は勿論のことご両家にとって、後々まで『この縁は本当に良かった』と心からお慶びいただけるよう日々精進しています。

ご両家の弥栄を祈念しつつ、自信を持ってお世話させていただきます。